2024.6.30 歯磨きで仕事はかどる?~自律神経に作用、気持ち前向きに~
歯磨きは口腔(こうくう)ケアの基本で、虫歯や歯周病の予防には欠かせない。一方で、自律神経のバランスを整え、前向きな心理状態をもたらす効果があるという。パフォーマンス向上も期待できるとされ、昼休みに磨けば午後の仕事の能率が上がるかもしれない。
◇口内刺激が効果
厚生労働省が実施した2022年歯科疾患実態調査によると、1日に2回以上歯を磨く人は79.2%。半世紀以上前の1969年には16.9%にすぎなかったが、衛生意識の高まりなどから87年調査で半数を超え、その後も一貫して増加している。磨くとすっきりし、心地良さが得られることが経験的に知られている。
家庭用品大手のライオンは、歯磨き(ブラッシング)が心や体にどう作用するかを検証するため、成人男女20人の参加を得て試験研究を行った。ポイントと位置付けたのは、口腔内への「触覚刺激」が自律神経に及ぼす影響だ。その結果、ブラッシングによる歯茎や頬の内側などへの刺激が交感神経の活動を弱め、リラックス効果が得られることが分かった。心理状態に関しては、活性度、快適度、覚醒度が上がり、簡単な計算問題を課したところ回答数が増えたとしている。
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