2023.7.24 頬や顎の下に腫れ・痛み~食事の際に―唾石症(日本医科大学付属病院 松延毅准教授)~
唾液を口の中に分泌する唾液腺の管(唾液腺管)の内部に「石」ができて流れが滞り、食事の際に顎の下などに腫れや痛みが表れる。そのような病気を「唾石(だせき)症」という。日本医科大学付属病院(東京都文京区)耳鼻咽喉科・頭頸(とうけい)部外科の松延毅准教授に話を聞いた。
唾石症
◇唾液の流れ悪く
患者は小学生から高齢者まで幅広いが、特に20~40代が多い。石は唾液腺管内部の有機物や唾液中のカルシウムなどで作られ、大きさや形はさまざま。最初は「ちり」のようだが、徐々に1~30ミリまで大きくなることもある。
「耳下腺、顎下腺(がっかせん)、舌下腺の三つの唾液腺のうち、顎の下辺りにある顎下腺管にできるケースが8~9割を占めます」
唾液は食事中に多く分泌されるが、その流れが石によって滞るため、唾液腺に腫れや痛みが生じる。食事が終わると唾液分泌が減り、滞っていた唾液も管内の壁と石の隙間から少しずつ流れ出すので、1~2時間で症状は治まる。しかし、何らかのきっかけで、唾液腺管に口の中の細菌が入ってしまうと化膿(かのう)性の炎症が生じ、急に痛みがひどく症状が悪化する。
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