2023.11.29 アライナーを使った不適切な矯正歯科治療が増えている
■装置が目立たない反面、留意すべき点があるアライナー
最近、厚生労働省や消費者庁、国民生活センターなどに寄せられる矯正歯科関連の相談の中で、カスタムメイドのアライナー型矯正装置(以下、アライナー)を用いた不適切な矯正歯科治療に関する苦情が増加しています。
このセミナーはそうした事態に警鐘を鳴らす意味で開催されました。
主催した公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)の会長・稲毛滋自先生は、次のように話します。
「アライナーを用いた矯正歯科治療による相談は、本会が2004年から公式ホームページ内で行っている『矯正歯科何でも相談』にも多数寄せられています。その内容は、『7年経っても治らない』、『追加料金を請求された』など様々です。そこで当会ではその実態を調べるため、会員である矯正歯科医を対象にアンケート調査を実施しました」
「その結果、回答者の3人に一人が、他院でアライナーを用いた矯正歯科治療をしている患者さんからの相談を受けていることがわかりました。こうした中、我々矯正歯科医は、アライナーによる安易な治療で患者さんが不利益をこうむることのないよう、問題点を明確にしたいと思っております」
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